インタビュー :Licensing International Japan 代表理事 黒部香織さん

Kaori Kurobe, CAA-GBG General Manager

今年度、Licensing International Japanの代表理事に選任されました、CAA-GBGインターナショナルリミテッド ゼネラルマネージャーの黒部香織さんに、お話を伺いました。

-この度、Licensing International Japan(一般社団法人ライセンシングインターナショナルジャパン)の代表理事に就任されたわけですが、最初にこれまでのご経歴をお聞かせください。

大学を卒業して、新卒でソニークリエイティブプロダクツに就職しました。当時、同社は、海外のライセンスキャラクターを初めて日本にもってきたパイオニア的存在で、機関車トーマスやセサミストリート、ピングーなど、海外のキャラクターを日本でライセンス展開することを始めていました。その頃に、私は国際部に配属され、海外のキャラクターを日本に導入したり、アジアにサブライセンスしたり、また商品を輸出するなど多岐にわたる業務を経験しました。

こうして、最初の会社では、日本資本のライセンシーとして、主に海外のキャラクターのライセンスの取引の実務経験を積みました。

次に、洋食器メーカーのロイヤルドルトンジャパンに入社しました。このブランドは、イギリスのライフスタイルブランドの、日本のライセンス管理部門で、ライセンスマネージャーに就任しました。営業、商品企画、監修、マーケティング、経理、法務等、ライセンスに関わる全ての業務を学びました。この2つ目の会社では、外資系企業のライセンサーの立場を経験しました。

その後、ザ・ライセンシングカンパニー(TLC)に入社しました。これまでの2社の勤務の経験によって、日本のライセンシーが考えることと欧米のライセンサーが考えることの双方の立場が理解できましたので、その間に立つライセンスエージェントとして、それらの経験がとても役に立ちました。

途中、親会社が変わり、社名がCAA-GBGに変わり、少し環境は変化しましたが、クライアントや業務内容は基本的にそのままで、気がついたら20年経っていました。時がすぎるのは早いものです。

-ライセンス業界でのご経験がトータルで30年ということですね。本当に長いですね。ここまで長く同じ業界でやって来られたのは、やはりこの業界や、仕事自体がお好きだったからでしょうか?性格的に合っていたと思われますか。

最初の就職のときは、ライセンスビジネスのことは知らなかったですし、気づいたらずっとここにいたという感じです。無理せず自然体でいられたからかもしれないですね。

また、ライセンスは、ものを作りだす仕事ではないですが、もの作りに関わることができます。しかも、その対象は無限にあります。これまで最初の頃は、キャラクターの文具などを手掛けましたが、その後、ブランドを扱うようになり、身の回りの商品から、様々な分野にひろがり、変化してきました。

食品、アパレル、また自転車などの乗り物や、最近ではイベントやデジタル商材など、新しい商品や業態がでてくるたびに、勉強し、またそのエキスパートの方と出会って、教えていただきながらどんどん、変化に対応してきました。

新しいプロパティが次々と出てくる。ライセンスアウト先が、時代に合わせて新しくなる。これまでにない新しい商品やサービスが生まれてくる。とにかく新しいことを経験し続けることができました。刺激的なことがどんどん起こってくるので、飽きないのです。

-そこが、ライセンスビジネスのおもしろさのうちの一つですよね。

そうなんです!また、ライセンスビジネスの面白さと言えば、世界中の方々とのつながりができることがあると思います。国が違えば、文化も違い、常識も違う。苦労することもありますが、それ以上に楽しいことが多く、とても刺激的な体験ができます。やってもやっても終わりがない。常に先があるのです。最近では、トレンドや技術の変化のスピードが早すぎてキャッチアップするのもなかなか大変になってきています。

また、ライセンスビジネスは、女性が多く働いていると感じていますが、私は常々このビジネスは女性に向いている職業ではないかと思っています。細やかな気遣いやコミュニケーション力が活かされます。また、業務的には、企画、生産、マーケティング、営業、財務、法務まで、幅広い知識が必要で、長く続けているうちに、自然とすべての経験を積むことができます。ライセンスの仕事を通じて、常に最新のトレンドに触れ、様々な業界、業態に触れることができ、長く働けますので、おすすめです。女性の方にもっと多く業界に入っていただけたらと思っています。

ライセンスビジネス一筋に活動してこられて、今回、その業界のコミュニティであるLicensing International Japanの代表理事に就任されたわけですが、就任にあたっての抱負をお聞かせ願えますか?

抱負としましては、現在は、特にコロナの影響を避けては語れませんね。コロナが収束したあと、世界、人々のライフスタイルや価値観が大きく変わる時期に直面するでしょう。

もともと、コロナのことが起こる前であっても、時代の流れのスピードも早くなってきていました。従来の単なるブランドロゴや、人気のキャラクターを使ってものを作るという方法ではない流れが出てきていました。

さらにここで、一気に変わるでしょう。パラダイムシフトくらいの変化があるのではないでしょうか。どんな新しいビジネスが生まれるか。また無くなってしまうか。そんな変化の中で、人々の考え方や生活様式がかわるなかで、ライセンスをどうつなげていくのか。

より斬新な考えで運営していく必要があるこのタイミングで、代表理事というポジョションにつかせていただきましたので、あらためてライセンスビジネスの状況を整理して、国内も海外も目を向け、新しい企画や、ビジネスの可能性をみなさんといっしょに考え、リードしていけるような組織にできるよう貢献していけたらと考えています。

いままでライセンスビジネスの有効性が浸透していなかった業界や商品など、ひとつずつ啓蒙していきながら、つないでいく。ライセンスのビジネスの可能性を広く伝えていきたいですね。

ちょうど現在は、在宅勤務になっている方も多く、それぞれに、じっくりと考えたり、棚上げしていた課題と向き合ったりするちょうど良い機会になっていると思います。

今後、メンバーのみなさまと、具体的なプロジェクト、いくつかのベースを作っていけたらと思います。 

-業界として、未来につながる新しい動きができたらいいですね。

そうですね。まずは、今年度の重点目標として、LIJ では、メンバー同士のつながりを強化しようと、リアルなネットワーキングイベントだけでなく、SNS上でのグループ活動など、デジタル空間での接点も増やしていくなど、メンバー同士のコミュニケーションの再設定を始めています。テレワークなどでたくさんの人が急激にデジタル化に慣れてきていると思いますので、デジタルの環境を有効活用することで、いろんな可能性を探していきたいと思っています。

そうですね。これまでも、大きな時代の変化を感じる瞬間が何度かありましたが、まさに今が、それが起こっていると感じています。そのような中で、いろいろな意見を交換したり、プロジェクトを推進したりすることのできる、Licensing Internationalという、グローバルなビジネスコミュニティが真価を発揮する時代になっていると実感します。デジタル・グローバル化が進むからこそ、人と人とのリアルなつながりである、Licensing Internationalが、おもしろく、またさらに価値が高まるものと思います。

本日は、ありがとうございました。

聞き手: 田中香織 Licensing International Japan ゼネラルマネージャー

 

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